時効の完成猶予と更新

時効はどうすれば止まるのか。裁判上の請求・承認・催告による完成猶予と更新のちがいを、回収実務の視点からやさしく整理します。

時効はただ待つだけで完成するわけではありません。裁判上の請求や承認などによって、完成が猶予されたり、期間がリセットされたりします。

桃瀬 美羽(普段) 桃瀬 美羽

せんせぇ、時効って途中で止められるんですかぁ?

小野寺 琴葉 先生(笑顔) 小野寺 琴葉 先生

ええ。
今の民法には完成猶予と更新という仕組みがあるのよ。

夏川 ひより(普段) 夏川 ひより

その2つ、何が違うの?

小野寺 琴葉 先生(普段) 小野寺 琴葉 先生

完成猶予は完成が一時的に延びるだけ。更新はそれまでの期間がゼロに戻って、また一から数え直すの。

青山 栞(普段) 青山 栞

たとえば裁判上の請求をすると、手続の間は完成猶予となり、判決で権利が確定すれば更新されますね。

小野寺 琴葉 先生(普段) 小野寺 琴葉 先生

そのとおり。
確定判決で確定した権利は、新たに10年の時効期間が進行するわ。

夏川 ひより(びっくり) 夏川 ひより

じゃあ、債務者が『払います』って認めた時は?

小野寺 琴葉 先生(笑顔) 小野寺 琴葉 先生

それが承認ね。
承認があると時効は更新され、その時から新たに進行するの。
一部を支払うのも承認にあたるわ。

青山 栞(普段) 青山 栞

単なる催告はどうなりますか。

小野寺 琴葉 先生(普段) 小野寺 琴葉 先生

催告は、その時から6か月を経過するまで完成猶予となるだけで、更新の効果はないの。

桃瀬 美羽(笑顔) 桃瀬 美羽

止めるだけと、リセットする、で違うんですねぇ。

確認クイズ

時効の完成猶予及び更新に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 催告をすれば、その時から時効期間が新たに進行を始める
  2. 債務者が債務の一部を弁済しても、時効の更新事由にはあたらない
  3. 債務者が債務を承認すると、時効は更新され、その時から新たに進行を始める
  4. 裁判上の請求をしても、時効の完成には何ら影響しない
こたえを見る

正解: 3. 債務者が債務を承認すると、時効は更新され、その時から新たに進行を始める

正解は3。債務者による承認は更新事由で、その時から時効が新たに進行します。催告は6か月の完成猶予にとどまり、一部弁済も承認にあたり、裁判上の請求は完成猶予・更新の事由となります。

小野寺琴葉先生、青山栞、桃瀬美羽、夏川ひよりが校庭のガーデニングを楽しむ様子

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