時効はただ待つだけで完成するわけではありません。裁判上の請求や承認などによって、完成が猶予されたり、期間がリセットされたりします。
せんせぇ、時効って途中で止められるんですかぁ?
ええ。
今の民法には完成猶予と更新という仕組みがあるのよ。
その2つ、何が違うの?
完成猶予は完成が一時的に延びるだけ。更新はそれまでの期間がゼロに戻って、また一から数え直すの。
たとえば裁判上の請求をすると、手続の間は完成猶予となり、判決で権利が確定すれば更新されますね。
そのとおり。
確定判決で確定した権利は、新たに10年の時効期間が進行するわ。
じゃあ、債務者が『払います』って認めた時は?
それが承認ね。
承認があると時効は更新され、その時から新たに進行するの。
一部を支払うのも承認にあたるわ。
単なる催告はどうなりますか。
催告は、その時から6か月を経過するまで完成猶予となるだけで、更新の効果はないの。
止めるだけと、リセットする、で違うんですねぇ。
確認クイズ
時効の完成猶予及び更新に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 催告をすれば、その時から時効期間が新たに進行を始める
- 債務者が債務の一部を弁済しても、時効の更新事由にはあたらない
- 債務者が債務を承認すると、時効は更新され、その時から新たに進行を始める
- 裁判上の請求をしても、時効の完成には何ら影響しない
こたえを見る
正解: 3. 債務者が債務を承認すると、時効は更新され、その時から新たに進行を始める
正解は3。債務者による承認は更新事由で、その時から時効が新たに進行します。催告は6か月の完成猶予にとどまり、一部弁済も承認にあたり、裁判上の請求は完成猶予・更新の事由となります。