本人に代わって契約する「代理」は、貸付けや保証の実務で頻繁に登場します。効果が本人に帰属する仕組みと顕名の意味を学びましょう。
先生、代理人が結んだ契約って、誰のものになるの?
代理では、代理人がした契約の効果は本人に生じるのよ。
その前提として顕名が必要ですよね。
そう。顕名がないと、原則として代理人自身のための行為とみなされるの。
ただし相手方が代理と知りまたは知り得たときは本人に効果が帰属するわ。
代理人は何でも代わりにできるのぉ?
いいえ。代理権の範囲内だけよ。
権限の定めがない場合は、財産の保存行為などに限られるの。
代理人がだまされて契約した時は? 本人は関係ない?
代理行為に錯誤や詐欺があったかは、原則として代理人を基準に判断するの。
実際に意思表示をするのは代理人だからね。
自己契約や双方代理は、原則として禁止されていますよね。
ええ。
本人の利益を害するおそれがあるからね。
ただし本人の許諾がある場合や、単なる債務の履行は認められるわ。
本人を守る仕組みなんですねぇ。
確認クイズ
代理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 代理人が本人のためにすることを示さなくても、常に本人に効果が帰属する
- 代理人が相手方にだまされたかどうかは、本人を基準に判断する
- 自己契約や双方代理は、本人があらかじめ許諾していても認められない
- 顕名をして代理権の範囲内でした契約の効果は、本人に帰属する
こたえを見る
正解: 4. 顕名をして代理権の範囲内でした契約の効果は、本人に帰属する
正解は4。顕名をして代理権の範囲内でした契約の効果は本人に帰属します。顕名がなければ原則代理人自身の行為とみなされ、意思表示の瑕疵は代理人を基準に判断し、自己契約・双方代理も本人の許諾があれば認められます。