民法に条文のない担保も実務では広く使われています。譲渡担保・仮登記担保・所有権留保という非典型担保の概要をつかみましょう。
せんせぇ、民法に書いていない担保もあるんですかぁ?
あるのよ。非典型担保といって、実務でよく使われるの。
たとえばどんなの?
代表が譲渡担保ね。
所有権を移す形をとりつつ、設定者が使い続けられるのが特徴よ。
在庫や機械を担保にしながら事業を続けられるので、便利なのですね。
そう。
ほかに、代物弁済の予約などを仮登記で保全する仮登記担保もあるわ。
お店で分割払いで買った物は、払い終わるまで誰のものなのぉ?
いい例ね。
それが所有権留保。
代金を払い終えるまで売主が所有権を持っておくの。
担保の物のほうが借金より高かったら、差額はどうなるの?
原則として、担保価値が債権額を上回る分は清算義務として設定者に返す必要があるの。
取り上げて丸取り、というわけにはいかないのですね。
そのとおり。
非典型担保でも、行き過ぎた回収は許されないの。
3つの担保、名前と特徴で覚えますぅ。
確認クイズ
非典型担保に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 譲渡担保では、設定者は目的物を一切使用することができない
- 所有権留保では、買主が代金を完済する前から目的物の所有権は買主に移転している
- 譲渡担保や所有権留保は、民法に明文の規定がある典型担保である
- 担保価値が被担保債権額を上回る場合には、原則としてその差額を清算する必要がある
こたえを見る
正解: 4. 担保価値が被担保債権額を上回る場合には、原則としてその差額を清算する必要がある
正解は4。担保価値が債権額を上回る場合、原則として差額を清算する義務があります。譲渡担保では設定者が使用を続けられ、所有権留保では完済まで所有権は売主に残り、これらは民法に明文のない非典型担保です。