質屋でおなじみの質権は、目的物を預かることで担保する制度です。要物性や占有の継続という特徴を、抵当権と対比して学びましょう。
先生、質屋さんの『質』って、法律の担保なの?
ええ。質権という立派な担保物権よ。
抵当権と何が違うんですかぁ?
大きな違いは占有ね。
質権は要物契約で、目的物を引き渡さないと成立しないの。
抵当権が非占有担保なのに対し、質権は債権者が目的物を占有し続けるのですね。
そのとおり。
占有を続けることで留置的効力が働き、返済を促すの。
質に入れたものを、借りた人にまた使わせることはできる?
いいえ。
設定者である債務者に占有を続けさせることはできないの。
占有こそが質権の要だからね。
質権の種類には、動産質のほか、不動産質や権利質もありますね。
ええ。
債権を担保にする権利質もあるわ。
それと、弁済期前に質物を丸ごと取得する約束は原則禁止よ。
どうして禁止なのぉ?
債務者が困っているのに乗じて、価値の高い物を安く取り上げるのを防ぐためよ。
これを流質契約の禁止というの。
占有がポイントなんですねぇ。
確認クイズ
質権に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 質権は、当事者の合意だけで成立し、目的物の引渡しを必要としない
- 質権は、目的物の占有を設定者にとどめたまま設定する非占有担保である
- 質権の設定は、目的物を引き渡すことによって効力を生じる要物契約である
- 債権を目的として質権を設定することはできない
こたえを見る
正解: 3. 質権の設定は、目的物を引き渡すことによって効力を生じる要物契約である
正解は3。質権は目的物の引渡しによって効力を生じる要物契約です。合意のみでは成立せず、非占有担保の抵当権と異なり債権者が占有を続け、債権を目的とする権利質も認められます。