利息制限法と並ぶもう一つの上限が『出資法』です。超えると刑事罰が科される点と、かつてのグレーゾーン金利を押さえましょう。
利息制限法のほかにも、金利の上限を決めた法律があるんですかぁ?
あるのよ。出資法ね。
貸金業者の場合、上限は年20%なの。
利息制限法の上限を超えても直ちに刑事罰ではありませんが、出資法の年20%を超えると刑事罰の対象になりますね。
ふぇぇ、罰って、どのくらい重いんですかぁ?
貸金業者が年20%を超える利息の契約をすると、5年以下の拘禁刑か1,000万円以下の罰金、またはその両方が科されるわ。
超える利息を受け取ったり、支払を要求したりした場合も同じよ。
それから、2025年6月1日から、刑罰の呼び名は『懲役』『禁錮』ではなく『拘禁刑』になっているの。
同じ金利の上限でも、性格が違うってこと?
そう。
利息制限法は超えた部分が『無効』になる私法上のルール、出資法は超えると『罰せられる』刑事のルール、という違いね。
『グレーゾーン金利』って聞いたことがあるんですけど、それと関係しますかぁ?
関係するわ。
かつての出資法の上限は年29.2%だったの。
利息制限法の上限(15〜20%)を超え、当時の出資法の上限(年29.2%)以下の帯をグレーゾーン金利と呼んだのよ。
無効だけど刑事罰はない、という曖昧な領域だったの。
2010年6月18日に出資法の上限が年20%に引き下げられて、この帯は事実上解消されました。
現在は貸金業者が年20%を超えれば刑事罰の対象となっています。
つまり『利息制限法=無効』『出資法=刑事罰』、その間が昔のグレーゾーンってことか!
よくまとまったわね。
出資法の上限は20%、超えると刑事罰。
この2点を確実に押さえておきましょう。
無効になるのと、罰せられるのは別、なんですねぇ。
確認クイズ
出資法の上限金利に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 出資法の上限金利は年30%で、超えても罰則はない
- 貸金業者の場合、出資法の上限金利は年20%で、超えると刑事罰の対象となる
- 出資法に上限金利の定めはなく、金利は当事者が自由に決められる
- 出資法の上限を超えても、私法上無効になるだけで刑事罰は科されない
こたえを見る
正解: 2. 貸金業者の場合、出資法の上限金利は年20%で、超えると刑事罰の対象となる
正解は2。貸金業者に対する出資法の上限金利は年20%で、これを超える利息の契約・受領・要求は刑事罰の対象となります。利息制限法が超過部分を無効とする私法上のルールであるのに対し、出資法は刑事罰を科す点に特徴があります。