出資法の上限金利と刑事罰

出資法の上限金利は年20%で、超えると刑事罰の対象です。利息制限法との性格の違いや、かつてのグレーゾーン金利を会話で整理します。

利息制限法と並ぶもう一つの上限が『出資法』です。超えると刑事罰が科される点と、かつてのグレーゾーン金利を押さえましょう。

桃瀬 美羽(普段) 桃瀬 美羽

利息制限法のほかにも、金利の上限を決めた法律があるんですかぁ?

小野寺 琴葉 先生(普段) 小野寺 琴葉 先生

あるのよ。出資法ね。
貸金業者の場合、上限は年20%なの。

青山 栞(普段) 青山 栞

利息制限法の上限を超えても直ちに刑事罰ではありませんが、出資法の年20%を超えると刑事罰の対象になりますね。

桃瀬 美羽(びっくり) 桃瀬 美羽

ふぇぇ、罰って、どのくらい重いんですかぁ?

小野寺 琴葉 先生(普段) 小野寺 琴葉 先生

貸金業者が年20%を超える利息の契約をすると、5年以下の拘禁刑か1,000万円以下の罰金、またはその両方が科されるわ。
超える利息を受け取ったり、支払を要求したりした場合も同じよ。
それから、2025年6月1日から、刑罰の呼び名は『懲役』『禁錮』ではなく『拘禁刑』になっているの。

夏川 ひより(普段) 夏川 ひより

同じ金利の上限でも、性格が違うってこと?

小野寺 琴葉 先生(笑顔) 小野寺 琴葉 先生

そう。
利息制限法は超えた部分が『無効』になる私法上のルール、出資法は超えると『罰せられる』刑事のルール、という違いね。

桃瀬 美羽(普段) 桃瀬 美羽

『グレーゾーン金利』って聞いたことがあるんですけど、それと関係しますかぁ?

小野寺 琴葉 先生(普段) 小野寺 琴葉 先生

関係するわ。
かつての出資法の上限は年29.2%だったの。
利息制限法の上限(15〜20%)を超え、当時の出資法の上限(年29.2%)以下の帯をグレーゾーン金利と呼んだのよ。
無効だけど刑事罰はない、という曖昧な領域だったの。

青山 栞(普段) 青山 栞

2010年6月18日に出資法の上限が年20%に引き下げられて、この帯は事実上解消されました。
現在は貸金業者が年20%を超えれば刑事罰の対象となっています。

夏川 ひより(笑い) 夏川 ひより

つまり『利息制限法=無効』『出資法=刑事罰』、その間が昔のグレーゾーンってことか!

小野寺 琴葉 先生(笑顔) 小野寺 琴葉 先生

よくまとまったわね。
出資法の上限は20%、超えると刑事罰。
この2点を確実に押さえておきましょう。

桃瀬 美羽(笑顔) 桃瀬 美羽

無効になるのと、罰せられるのは別、なんですねぇ。

確認クイズ

出資法の上限金利に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 出資法の上限金利は年30%で、超えても罰則はない
  2. 貸金業者の場合、出資法の上限金利は年20%で、超えると刑事罰の対象となる
  3. 出資法に上限金利の定めはなく、金利は当事者が自由に決められる
  4. 出資法の上限を超えても、私法上無効になるだけで刑事罰は科されない
こたえを見る

正解: 2. 貸金業者の場合、出資法の上限金利は年20%で、超えると刑事罰の対象となる

正解は2。貸金業者に対する出資法の上限金利は年20%で、これを超える利息の契約・受領・要求は刑事罰の対象となります。利息制限法が超過部分を無効とする私法上のルールであるのに対し、出資法は刑事罰を科す点に特徴があります。

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