債務者が財産を隠したり、権利を放置したりすると、債権者は回収できません。それを防ぐ二つの制度を学びましょう。
先生、借りてる人が自分の権利をほったらかしにしてたら、貸した人は困りますよねぇ?
そうなの。
そこで使えるのが債権者代位権ね。
債務者に代わって権利を行使できるの。
補足すると、債権者代位権は原則として債務者の無資力が要件になりますね。
そのとおり。
資力が十分あるなら、他人の権利に口を出す必要はないからね。
でもさ、権利を放置じゃなくて、わざと財産を人にあげちゃったらどうすんの?
それには詐害行為取消権があるのよ。
裏切りの財産隠しを取り消せるの。
詐害行為取消権は、必ず裁判上で行使しなければならない点が特徴ですね。
よく押さえているわ。
代位権は裁判外でも行使できるけれど、取消権は裁判上の請求が必要なの。
ここは対比で覚えるといいわ。
相手が『害するって知らなかった』場合はどうなるんですぅ?
詐害行為取消権では、債務者だけでなく、利益を受けた受益者も悪意であることが必要なのよ。
つまり、受益者が善意なら取り消せない、という理解で合っていますか?
合っているわ。
取引の安全にも配慮しているのね。
要は『放置は代わりに行使、財産隠しは取り消す。
ただし取消しは裁判で、相手の悪意も必要』ってことね!
確認クイズ
債権者代位権と詐害行為取消権に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 詐害行為取消権は、裁判外でも自由に行使することができる
- 債権者代位権は、原則として債務者の無資力を要件とする
- 詐害行為取消権は、受益者が善意であっても常に行使できる
- 債権者代位権では、一身専属権も当然に代位行使の対象となる
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正解: 2. 債権者代位権は、原則として債務者の無資力を要件とする
正解は2。債権者代位権は、原則として債務者の無資力を要件とします。詐害行為取消権は裁判上の請求が必要で、受益者の悪意も要件となり、代位権では一身専属権は対象外です。