債権譲渡と対抗要件

債権は他人に譲渡できる。債務者に主張するための通知・承諾と、第三者に主張するための確定日付ある証書という二段構えの対抗要件をやさしく解説します。

債権は他人に売り渡すことができます。貸金業でも重要な債権譲渡について、誰にどう主張できるか(対抗要件)を学びましょう。

夏川 ひより(びっくり) 夏川 ひより

先生、『お金を返してもらう権利』って他の人に売れるの?

小野寺 琴葉 先生(笑顔) 小野寺 琴葉 先生

売れるのよ。
それが債権譲渡ね。
回収を専門会社に任せるときなどに使われるの。

青山 栞(普段) 青山 栞

補足すると、譲渡制限の特約があっても、改正民法では債権譲渡自体は原則有効ですよね。

小野寺 琴葉 先生(普段) 小野寺 琴葉 先生

そのとおり。
特約に反しても譲渡は有効、というのが改正のポイントね。

桃瀬 美羽(しょんぼり) 桃瀬 美羽

ふぇぇ、でも借りてる人は『誰に返せばいいの?』って混乱しちゃいますぅ…。

小野寺 琴葉 先生(普段) 小野寺 琴葉 先生

だから対抗要件があるのよ。
まず債務者対抗要件は、譲渡人からの通知か、債務者の承諾ね。

青山 栞(普段) 青山 栞

注意したいのは、通知は『譲渡人』から行う必要がある点ですね。
譲受人が勝手に通知しても要件を満たしません。

小野寺 琴葉 先生(笑顔) 小野寺 琴葉 先生

よく押さえているわ。
譲受人からの通知では足りないの。
ここは引っかけで狙われやすいところよ。

夏川 ひより(びっくり) 夏川 ひより

もし同じ債権が二重に売られちゃったら、どっちが勝つの?

小野寺 琴葉 先生(普段) 小野寺 琴葉 先生

そこで登場するのが第三者対抗要件ね。
確定日付のある証書、たとえば内容証明郵便による通知や承諾が必要なの。

青山 栞(普段) 青山 栞

つまり、確定日付のある通知が先に債務者へ届いたほうが優先される、という理解で合っていますか?

小野寺 琴葉 先生(普段) 小野寺 琴葉 先生

合っているわ。
到達の先後で優劣を決めるのが原則ね。
ここは絶対に落とせないわ。

桃瀬 美羽(笑顔) 桃瀬 美羽

誰に主張したいかで、必要な手続きが変わるんですねぇ。

確認クイズ

債権譲渡の対抗要件に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 債務者対抗要件は、譲受人が債務者に通知することで満たされる
  2. 第三者対抗要件を備えるには、確定日付のある証書による通知または承諾が必要である
  3. 債権譲渡は、譲渡制限特約があると常に無効となる
  4. 債権譲渡には、いかなる対抗要件も必要とされない
こたえを見る

正解: 2. 第三者対抗要件を備えるには、確定日付のある証書による通知または承諾が必要である

正解は2。第三者に対抗するには、確定日付のある証書(内容証明郵便など)による通知または承諾が必要です。債務者対抗要件は譲渡人からの通知または債務者の承諾で、譲受人の通知では足りず、譲渡制限特約があっても譲渡自体は原則有効です。

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