お互いに貸し借りがあるとき、差し引きでチャラにできれば便利です。相殺の仕組みと、してはいけない相殺を学びましょう。
先生、AさんとBさんがお互いにお金を貸し合ってたら、差し引きゼロにできるんですかぁ?
できるのよ。
それが相殺ね。
わざわざお金を行き来させなくてよくなるの。
補足すると、相殺するには相殺適状にあることが必要ですね。
そのとおり。
二人が互いに同種の目的の債務を負担し、双方が弁済期にあるのが基本ね。
自働債権とか受働債権とか、名前がややこしいんだけど何が違うの?
ふふ、自働債権は自分が相殺に使う債権、受働債権は消される自分の債務のことよ。
自働債権は弁済期の到来が必要ですが、受働債権は期限の利益を放棄できるので弁済期前でも相殺できますね。
よく整理できているわ。
自分の債務は先に払ってもかまわないから、そこは柔軟なのね。
でも、なんでも相殺していいわけじゃないって聞きましたぁ。
そう、相殺禁止があるの。
悪意による不法行為に基づく損害賠償債権を受働債権とする相殺は禁止よ。
差押えを受けた債権を受働債権とする相殺にも制限がありますね。
そのとおり。
ここは細かいけれど、試験では狙われやすいから押さえておきましょうね。
要は『お互い様ならチャラにできる、でも殴った損害賠償を消すのはダメ』ってことね!
確認クイズ
相殺に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 受働債権の弁済期が到来していないときは、自分の期限の利益を放棄しても相殺することはできない
- 悪意による不法行為に基づく損害賠償債権を受働債権とする相殺は禁止される
- 相殺は当事者双方の合意がなければ一切できない
- 差押えを受けた債権を受働債権とする相殺は、常に無制限に認められる
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正解: 2. 悪意による不法行為に基づく損害賠償債権を受働債権とする相殺は禁止される
正解は2。悪意による不法行為に基づく損害賠償債権を受働債権とする相殺は禁止されます。相殺は一方的な意思表示ででき、自働債権は弁済期到来が必要ですが、受働債権は自分の期限の利益を放棄すれば弁済期前でも相殺でき、差押えを受けた債権を受働債権とする相殺には制限があります。